ヒナが顔をだしていた。
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午前中、巣から二羽のヒナが落ちていた。何故?巣にはツバメちゃんもツバメ君もいない。一匹はかすかに息をして震えるように手足を動かしている。一匹はもう息をしていない。
やっぱりヒナは産まれていたんだ、でもはじめて会うのがこんな状態で私はおろおろした。ツバメのヒナの生後一年の死亡率は約80%というから、これも自然の摂理なのか。自然界は厳しい。それにしてもやっと少し羽も生えてきてたのにかわいそう。生きている一匹は巣に戻した。巣の中は見えないから祈るしかない、無事に回復しますように。
少したってツバメちゃんが戻ってきた。巣の中に頭をいれてなにか世話をしている様子だから大丈夫なのかな。
まだまだ小さなヒナ、無事に育ちますように。
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朝、玄関の前に割れたちいさな卵の殻の破片ようなものが落ちていた。近くにもうひと破片。あわせてみるとひとつぶんのタマゴ。とても小さい。
ツバメ君とツバメちゃんの赤ちゃんの卵の殻なのか?ちょっと血のついているタマゴのカラ。他の鳥や何かに襲われて食べられちゃったのかと怖くなり、どうしようかと不安になり、頭上の巣を見上げると、ツバメちゃんはいつもと変わらず巣の上に座っている。少しほっとして、ゆっくり考えた。じゃ、もしかして、生まれた?ヒナが誕生した??ということ?
それならば、なんてこと、ほんとうにおめでたい。
もともと何個タマゴがあったのか?ヒナは孵化したのか?巣の中がまるで見えないから、とても不安。ヒナの鳴き声が聞こえるかと、ちょこちょこ玄関をあけては巣の方を見ながら、今日は一日を過ごしている。ツバメちゃんがちょっと迷惑そうにこちらを見るので、なるべく見に行く回数を減らし、玄関越しに耳をそばだてている。
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4月が終わる頃、うちの玄関の上にツバメ君とツバメちゃんが泥つぶやワラをすこしずつ運んで巣作りをはじめていた。なんだかとても嬉しくて、それがわかった翌日は歓迎の気持ちを表すために、畑にミミズを取りにいって何十匹も置いたりした。かなり喜んでくれたと思う。
朝から甲高い声でピピピピと鳴きながら二匹で仲良く泥をはこび、巣をつくっていく。
夜はツバメ君だけが、制作中の巣のそばにある玄関の上のでっぱりの上でちょこんと座って寝ていた。
最初は泥の粒が壁に塗られていた感じの巣も、

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藁が混ざり本当に住める頑丈な感じになった。
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りっぱな巣が完成したのはゴールデンウィークのはじめ頃。泥が固くなるよう乾かす時間も含めて1週間弱の建築期間。巣が完成したら、二匹は同居生活をはじめた。
といっても、できた巣に寝るのはツバメちゃん。ツバメ君は巣ではなく相変わらず巣の近くにあるそのでっぱりの上にちょこんと座って寝ている。夜に玄関をあけて頭上をみあげると、狭いでっぱりの上に座ってうつらうつらしているツバメ君と目があう。ツバメちゃんは巣で眠っている。ああ、快適な寝床もすべて彼女のもの。ツバメ君の謙虚な優しさに感心して、おやすみといって玄関をしめる。
最近は、昼でもつばめちゃんが巣の上にちょこんと座っている。もしや、卵?ツバメ君は餌をとりにいっているのか、昼間は空を行ったり来たり。帰ってくる時は、二匹でピピピピと甲高い声で話しているからすぐわかる。
私は玄関の穴からそっと二匹の様子を覗き見ている。隣家の詮索はあまりしないほうがいいけれど、卵はいくつかしら?とか、ツバメ君の彼女はけっこうかわいい顔だとか、いろいろ気になる。すっかりおせっかいな隣人になっている。

左:つばめちゃん
右:ツバメ君
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